北京語言大学サマープログラム体験報告書

 

さて、お久しぶりです

 

twitter instagram等をフォローしていただけていればご存知かとは思いますが、7月22日〜8月19日まで約1ヶ月間、北京语言大学で勉強してきました。朝鮮語科なのに中国?っていうのはもう言われ慣れました。ミミタコ。だって中国語楽しいんだもん仕方ない。ちなみにわたしは外大では「教養外国語」として開講されている、所謂「副専攻語」として中国語の授業を週2回履修しています。さらにちなみにですけど、卒業に必要な教養外国語の単位は基本的に2単位*1なので、ほとんどの人は1年の頃に英語を取って、2年で英語の学習を続けつつ、教養外国語の授業を履修して卒業要件を満たします。*2ただ、英語も教養外国語もどっちもしたい!無理!選べない!っていうわたしみたいな分からず屋は両方取ることもシステム上は可能。ただ教授は入学時のガイダンスでその履修の組み方を「自殺行為」と称していました。上等。

 

 

 1.動機・目的

 本題に入ろうね!わたしは朝鮮語科ですが、それ以前に「東アジア地域専攻」という枠組みに属していて、自分ではそれをかなり気に入ってるわけです。わたしが目指すのは東アジアの言語(日本語、韓国語、中国語)と英語の習得。それと東アジアの歴史、外交に関する知識を身につけることが目標なので、1年のころから専攻語である朝鮮語*3の勉強と平行して中国語を勉強しています。これがね〜〜たのしいんだ〜〜!中国語は大学に入ってから始めたとは言え、もう2年目なのに全然聞き取れないし、学校でよい成績をおさめることに関して言えば、リスニング力、スピーキング力ってさほど、というよりむしろ全く必要なくて(まあ副専攻語だから仕方ないっちゃ仕方ない。みんなそんなに本気で勉強してないんだもん。その代わり主専攻では聞き取れない、話せないは死活問題。)わたしはちゃんと使えるようになりたいんだ!と強く思った末、夏休みのショートビジット*4を利用して中国に行くことを決意。目標は、とりあえず日常会話を少しでもできるようになること。リスニング力の向上。語彙を増やすこと。あわよくば中国の子と友達になること。でした。

( ちなみに、こちらが東京外大のショートビジットプログラムリストになります。興味のある方は見てみてね!http://www.tufs.ac.jp/studyabroad/exchange_out/doc/sv_15051201.pdf )

 

2.学校選び

 中華圏の大学とはたくさんの提携を結んでいるので、北京以外にも上海、台湾、シンガポールなどなどいろいろな国・地域から選ぶことができます。わたしは一通りプログラムリストを見て、北京語言大学を選びました。選んだ理由は割と単純。わたしが習っていたのが中国語の北京で用いられる標準語(普通語)、簡体字だったから、北京に行くのが妥当かなって。

 

Beijing Language and Culture University (BLCU), a university directly under the National Ministry of Education, was established in 1962 under the guidance of Prime Minister Zhou Enlai. In June, 1964 it was designated as Beijing Language Institute. In June, 1996 it was then renamed as Beijing Language and Culture University.
BLCU is known as The Mini-United Nations, it is the only university of its kind in China that offers Chinese language and culture courses to foreign students. Meanwhile, BLCU provides professional courses in various fields, such as foreign languages, Chinese language, information science, finance, and other majors to Chinese students. In addition, BLCU helps foster the growth of our academic faculty and supplies language courses designed for those who plan to study abroad. Over 50 years of development has made BLCU a multidisciplinary university that has enhanced language teaching and research. This was done with synergetic development in fields such as Chinese, foreign languages and other relevant disciplines. Since its foundation in 1962, BLCU has been an important academic base for language and cultural research and the cradle for advanced international talents in China. In 2014, we made the explicit aim and plan to build a first-class language university and to promote the development of four great academic fields.

              cr:http://english.blcu.edu.cn/col/col246/index.html

 

あと、この大学の説明もなかなかに気に入りました。特にココ!ってとこに色つけて下線引いときました。要するにイイ感じの大学だと思えたってこと。それだ大事だよね。結局のところ!

 

3.出発

 関西国際空港KIX )から北京首都空港( PEX )までは飛行機で約3時間半。(あ、東京から乗らなかったのは里帰りしてそこから北京に行ったからってだけです。)航空会社は中国東方航空。いわゆる格安航空です。わたしは航空券の費用をできるだけ安く抑えたい場合いつも DeNAトラベルを使ってます。

格安航空券・海外旅行のDeNAトラベル(スカイゲート) - 海外格安航空券・旅行の検索・予約サイト

いろんな航空会社の最安値を出してくれるサイトって感じ。だから LCC だけじゃなくて中には大韓航空とかアシアナとか大手の航空会社のチケットも入ってます。やっぱちょっと高くなっちゃうけどね!

 今回もここで購入しました。往復およそ4万7千円。JALANAなら片道で5万くらいするからまあかなり安いですね。その代りゲートは空港の一番端で基本モノレールでの移動必須だから早めに空港に着いておかないと余裕ないし、フライトの遅延はしょっちゅうだし、時間帯によっては機内食が出なかったり経費削減の箇所がみえみえで何とも言えないけど!とりあえずお金を節約したければおすすめです!長距離でなければ私はぜんぜん耐えられます。

 

4.到着

 北京首都空港からタクシーに乗って約1時間で大学のある五道口へ。中国は初乗りの価格も安いので便利!100元で行けました!( 日本円で約2100円くらいかな?)

 

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                                                                                  (cr: http://www.bjsubway.com)

 

 黄色の路線の左側の中央らへんにあります。五道口。このへんは大学が多いからショッピングモール、レストラン、銀行、郵便局等々学生に必要なものはすべて揃っているイメージ。そのへんうちの大学にちょっと似てる。一本で市内の環状線に乗り換えられるから交通の便も悪くなかったです!ちなみにわたしは地下鉄4号線の「北宮門駅」の近くの頤和園(英語名:Summer Palace 世界遺産)と地下鉄2号線の「建国門駅」の三里屯、「西単駅」の秀水街に行きました!最初はビビッてたけど、慣れれば全然使えます。ただ毎回空港みたいな手荷物検査があるのが面倒だね!中国の人も超嫌がってた。だけど北京の地下鉄ちょーーーーー安い!13駅くらい乗っても110円とか!最高だった!!!!!!!!

 

話が逸れてしまった。戻します。

 

5.学校生活

5.1.授業料・寮費

 北京語言大学 中国語プログラム

・授業料(4週間):3,500元, (5週 間):4,200元 

・宿泊施設 例,Student Residence Center: Single 90—160 Cost (RMB/day)

 

 

 東京外大のプログラムリストにはこう出ています、が、私が過ごした寮は生活環境が学内の最低水準の棟で、加えてダブルルーム(二人部屋)だったので一泊 45 RMB でした。千円しない。破格すぎる。トイレ、シャワー室、ともに共用。トイレはなかなかの確立で流れないもしくはドアの鍵が閉まらない。シャワー室はとてもじゃないけど裸足で立ち入りたい場所ではなかったので、部屋にあったゴムのつっかけを履いたままシャワーを浴びていました。(笑)最初は絶望しますが、まあ慣れます。環境適応能力。

 

 プログラムには Regular Course と Intensive Course があって、Regular Course が上の授業料のプログラムです。わたしはこれに参加しました。1日4時間、週20時間なので、午前の授業だけです。Intensive Course は週30時間なので、午後にも授業があり、授業料は4週間5300元。同じ4週間でもこの午後の授業の有無で約2000元(日本円で約4万)の差がありますが、わたしは午前だけでよかったと思ってます。まあわたしがレベルの低めなクラスだったのもあるかもしれませんが、午後の授業はなかなかつまらないらしく、Intensive の友達も午前だけ出て午後はさぼりまくってました。

 

5.2.授業内容

 初日にレベル分けテストがあって、クラスは一番簡単なAクラスから順にA+,B,C ... とだんだんレベルが高くなっていきます。試験内容は試験監督の先生と1対1で話したり、指定された文章(ピンインなし)を音読したり。わたしは読んで理解はできるけど、まったく聞き取れなくて、試験監督の先生ともうまくコミュニケーションが取れなかったので(笑)低めのクラスに入ってリスニング力を鍛えるのがいいんじゃないかしら、と言われ、最初の3日間は自由にクラス替えができるので(但し上がるのも下がるのも1レベルずつ)、まずはA+に行くことに。しかしいざ授業が始まってみると「我」「老师」が進出語彙級の簡単さっていうかむしろここから習うならなぜ中国に来たみたいなレベルだったので、Bに上がりました。ここの先生がとっても良い先生で、中国語を外国人に教えるエキスパートなのが私にもよくわかる、とても理解しやすい授業をなさる先生で、この先生には最終日に手紙とチョコレートをプレゼントしました。中国留学中の恩師です。この先生は英語もできるから、中国語だけでは難しくなってしまう説明は英語で訳してくれるし、それ以外はなるべく簡単な単語で、中国語オンリーで話すようにしてくださっていたので、中国語のリスニング力が日に日に増していくのを本当に実感できました。何かを学ぶときは良き先生に出会うことがまず第一よね~~

 

 1限と2限は基本的に連動していて、教科書の本文、進出語句を一緒に音読して、新しい文法を少しずつ覚えていく、という内容でした。1限は毎日漢字の書き取りとワークブックの練習問題を解く宿題が出て、小学生に戻った気分でとても楽しかったです。漢字の書き取りは書き間違いがなければ最高評価のA+がもらえるので、日本人はハンデばりばり。教科書は10課分あって、4週でちょうど教科書1冊分を終えました。

 

 最終日には修了テスト。筆記試験(範囲は教科書全て)と口頭試験(ペアワーク)の2種類!一応両方とも9割弱、取れました!よかった!わたしのだめだめな中国語もそれなりに伸びたということね!それが終わったらあとは映画を見たり、中国語の歌を歌ったり、結構のんびり過ごしました。もはや参加者ほとんどいなかったけど。翌日修了パーティが学内の宴会場で行われ、夏季の留学生全員と先生方が集まり、クラスごとにわかれて一緒に食事をして、プログラムは終了しました。

 

6.まとめ

 「外国に1か月もいればある程度話せるようになるだろう。」と思っていたわたしですが、それくらい伸びるにはベースになる言語能力がある程度必要だということを知りました。語彙力もあって、学習期間も長く、ある程度耳を鍛えた状況で行けば伸びるのであって、わたしの中国語のレベルでは「いかに自分が出来ないかをひたすら実感しつづける1か月」になります。空港を出てからタクシーに乗り、ホテルに着き、学校に向かうまでにそれぞれ中国の方の接する機会がありましたが、その1割も理解できないまま、それまでの旅行の経験と英語だけを頼って過ごしたのはなかなか忘れられない経験です。言葉が通じないってこんなに怖いのかって。ね。

 それから学校に通って1か月、とりあえず食堂で食べたいものを注文したり、「〇〇はどこで買えますか?」と尋ねたり、中国で生活するにあたって必要な最低限の会話能力を身に着けました。それでもまだ、「質問はできるけど、その返事を理解できない」状態は改善されなかったので、まだまだ道のりは長いです。学校の私の大好きな先生はわたしが中国語ができないのをわかってくれているから、つたない超短文でも意味を汲んでくれるし、答えは簡単な単語とたまに英語、あとは図示してくれたりして教えてくれるので、十分にコミュニケーションが取れますが、町に出てそこまで気を使ってくれる人はなかなかいないし、そこまでしてもらうのもちょっと気が引けます。自分が頑張らなきゃってすごい思う。反省点はいっぱいあるけど、それでもやっぱり「これいくらですか?」とか「〇〇ください」っていうのが携帯の翻訳アプリなしにさらっと口から出てくるようになったときは感動したし、値段を口頭で言われてすっと数字が頭に浮かんだときはとっても嬉しかったのもはっきり覚えています。覚えた言葉が通じたときこそ語学の醍醐味。この感覚を知ってしまうともう辞められないよね!」

 ということで、今回の北京留学の概要はこんな感じでまとめて終わりにしようと思います。中国で取った写真は日記として、次の記事にどんどん載せようと思います。今回はとりあえずレポート!リスニングにちょっと自信がついたわたしは中国滞在中に9月13日に行われる HSK4級の試験を応募をしてしまったので、これから2週間、また中国語漬けです。韓国語も忘れないように注意しながら、中国語もたくさん勉強するよ ~~ 本当にとってもいい経験になりました!もっと勉強してもう少し身に着いたら、また行きたいな ~~~ 中国!!

 

こんなに長い記事を最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

 

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twitter @__miss_e

 

 

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*1:専攻語以外の語学の授業を英語をメインにした場合。教養外国語をメインにする場合は、反対に英語のウエイトが軽くなります。

*2:先ほどと同じように教養外国語をメインにする場合は順番も逆

*3:韓国語と同義。うちの大学では朝鮮語学科が正式名称。

*4:東京外国語大学における長期休暇中に提携先の大学に留学できる制度の名称。